駆け込みドクター(TBSテレビ番組)で頻尿について特集されます。
放送日時は、2015年11月29日(日)19:57~の予定となっています。
頻尿で悩んでいる人数は、1200万人以上、55歳以上では5人に1人などとも言われているとおり、とても多くの方が悩んでいる病気です。
直接的に命に関わる病気ではないという認識ですから、「最近トイレが近くなったなぁ」という程度で軽く考えている方もいれば、1時間以上は我慢できないから、外出もできないと思い悩み、家から出られない方もいらっしゃいますよね。
ここでは、テレビ番組『駆け込みドクター』で頻尿について特番が組まれたことをきっかけに、頻尿について調べてみました。
男性と女性では原因に違いがあるのか?
番組内で言われている『おしっこでがんを見つける虫』って何?
これらについて、まとめてみました。
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駆け込みドクターで頻尿特集!男性と女性で原因が違う?
テレビ番組『駆け込みドクター』で頻尿について特集されましたが、男性と女性では原因が違うようです。
それぞれの原因についてご紹介します。
男性が頻尿になる2つの原因は過活動膀胱と前立腺肥大
男性が頻尿になる2つの原因は、過活動膀胱(神経因性膀胱)と前立腺肥大(非神経因性膀胱)だそうです。
まずは、正常な膀胱の状態をご説明します。
【正常な膀胱の仕組み】
尿は腎臓で作られ、尿管を経由して膀胱に溜まっていきます。
尿を溜めておく膀胱は、水風船のイメージで考えるとわかりやすいのですが、尿が溜まっていないときは膀胱は萎んでいる状態で、尿が溜まってくると、水風船が膨らむように膀胱も膨らんできます。
その許容量は男性や女性といった性別や、体の大きさには関係なく、個人差が大きいようで、大体、500ml~1000ml程度あり、尿が3分の1程度(150ml~300ml程度)溜まると尿意を催す仕組みになっています。
膀胱が萎んだり、膨らんだりする動きは、膀胱内の『膀胱平滑筋(排尿筋)』が機能している証拠であり、その排尿筋を司るのが、下腹神経(交感神経)と骨盤内臓神経(副交感神経)です。
膀胱を膨らませるのが『下腹神経(交感神経)』で、膀胱を萎ませるのが『骨盤内臓神経(副交感神経)』となります。
尿意を感じて排尿する場合は、脳から脊髄を経由して、膀胱や尿管口、尿道などに伝えられ、排尿に至ります。
【過活動膀胱とは】
- 「最近トイレにいく回数が増えた」(頻尿)
- 「急に尿意を催し、我慢できなくなる」(尿意切迫感)
- 「急な尿意に我慢できず、漏れてしまう」(切迫性尿失禁:尿もれ)
- 「夜中に度々トイレに起きる」(夜間頻尿)
- 「長時間トイレにいけない会議や、高速道路で渋滞にはまるのが怖い」
などの症状が見られる病気のことをいいます。
40歳以上の8人中1人が過活動膀胱と言われ、約800万人以上もいるとされています。
【過活動膀胱の原因】
過活動膀胱の原因は、『膀胱平滑筋(排尿筋)』の動きを支配している下腹神経(交感神経)と骨盤内臓神経(副交感神経)が何らかの影響で正常に機能していない事が原因とされています。
【何らかの影響とは?】
過活動膀胱に起因する神経系の何らかの影響とは、以下のようなケースが考えられます。
- 認知症
- パーキンソン病
- 脳梗塞などの脳血管障害
- 脊髄損傷などの後遺症
上記のような病気が元で、『膀胱平滑筋(排尿筋)』を司る神経に影響を及ぼした場合、過活動膀胱という病気になる可能性があるそうです。
【過活動膀胱の治療方法】
頻尿の原因が神経の乱れによる過活動膀胱の場合、治療方法としては、『薬物療法』を行います。
実際に病院に行って、お医者さんにご相談した上で、処方された薬を飲みましょう。
【過活動膀胱に関するCM】
【前立腺肥大と前立腺肥大症の違い】
前立腺肥大とは、その名の通り、前立腺が肥大してくる事で、加齢によるホルモンバランスの崩れなどが原因と考えられています。(原因はまだはっきりと分かっていません)。
前立腺肥大症とは、前立腺肥大を起因とした排尿症状を伴う病気のことを言います。
- 「度々トイレに行くが、残尿感が残る。」
- 「トイレに行っても、おしっこが中々でない。」
- 「放尿の途中で、尿が途切れ途切れになる。」
- 「おしっこに勢いがない。」
- 「力を入れないと、出ない。」
などの症状が見られます。
前立腺肥大は、30代から徐々に増え始め、50代から加速する傾向にあり、50歳で約3割、60歳で約6割、80歳で9割の男性が前立腺肥大ではないかと言われています。
前立腺肥大症になる人の割合は、前立腺肥大の人数の4分の1ほどと見られています。
前立腺肥大=頻尿という訳ではありません。
【前立腺肥大症の原因】
前立腺肥大の原因は、男性ホルモンの異常によるところが考えられていますが、前立腺肥大症の原因はまだはっきりとは判明していないようです。
しかし、肥満や高血圧、高血糖、脂質異常症(高脂血症)、メタボリックシンドロームなどが影響を及ぼしているのではないかと考えられています。
【前立腺肥大症の治療方法】
①薬での治療
前立腺肥大によって尿道が圧迫されている状態から、その圧迫を緩めるための薬を用います。
使用する薬によって、比較的即効性のあるものから、1~2ヶ月で効果が現れるものまであります。
薬の種類もいくつかありますので、医師に相談の上、症状の重さによって使い分ける形になるでしょう。
副作用の心配がほとんどない、漢方薬や植物製剤もあります。
②手術
下腹部を開腹し、前立腺線種を取り出す方法と、尿道から内視鏡を挿入し、肥大した前立腺線種を削り取るまたは、レーザーで線種を壊死または摘出する方法があります。
手術を行うと、これまで出にくかった尿の量も2,3倍となり、最大の治療効果が見込める方法となります。
女性が頻尿になる2つの原因は過活動膀胱と骨盤底筋のゆるみ
女性の頻尿の原因も男性同様に2つあります。
ひとつは男性と同じく、過活動膀胱(神経因性膀胱)です。
これについては、男性の過活動膀胱の記事内容でご確認ください。
もうひとつの原因が、『骨盤底筋のゆるみ』とされています。
【骨盤底筋のゆるみとは】
骨盤底筋のゆるみが起きていると、
- 「咳やくしゃみをした時に尿漏れを起こす」
- 「大笑いした時に尿もれする」
- 「重いものを持った瞬間に尿が漏れる」
などの症状が見られるようになります。
【骨盤底筋のゆるみの原因】
骨盤底筋のゆるみは、女性特有の症状です。
原因は、妊娠している間の赤ちゃんの重さが原因で骨盤底筋に負担をかけてしまう事や、出産の際に骨盤底筋に大きな衝撃を与えてしまう事によるそうです。
そういった理由で骨盤底筋が緩むと、膀胱から尿道への入り口にある蓋の役目をしている『尿道口』の締りが悪くなり、くしゃみなどで、下腹部に力が入った際に尿もれを起こしてしまうのです。
【骨盤底筋のゆるみの治療方法】
骨盤底筋のゆるみを治療する方法としては、骨盤底筋自体を鍛える方法があります。
神経系と違い、骨盤底筋を意識的にコントロールすることは可能なので、骨盤底筋を鍛える運動をして改善することが可能です。
※11月29日放送の『駆け込みドクター』では、友利先生が骨盤底筋を鍛えるためのメソッド『骨盤スクワット』のやり方を教えてくれるそうなので、是非ご覧ください。
それ以外では、赤ちゃんの重みなどで垂れ下がってきた骨盤底筋を持ち上げるための装具を、骨盤底筋を支えるような形で挿入する治療方法や、膀胱などを吊り上げる手術を行う方法もあります。
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駆け込みドクターで頻尿特番!おしっこでがんを見つける虫が!
テレビ番組『駆け込みドクター』の頻尿特番で、『おしっこでガンを見つける虫』が話題になっています。
その虫の名は、『線虫』。
九州大学の研究チームが、2015年3月11日のアメリカの科学誌『PLOS ONE(プロスワン)』に発表したもので、『線虫』が尿の臭いを嗅いだときの反応によって、癌であるかが高確率で分かるというものです。
毎日新聞に掲載された記事によると、「がん患者にはガン患者が発する臭いがあり、線虫はその臭いを好んで近づいてくる。逆に、癌患者ではない人間の尿を嫌い、遠ざかる性質がある。」と書かれています。
がん患者24名を含む242名の尿をサンプルとして実験を行ったところ、がん患者24名の尿の内、23名の尿に近づいていったという結果が出ています。
現時点では、『ガン患者の尿が好き』という事しか分かっておらず、癌の種類や進行の程度によって線虫がどのように動くのかまでは分かっていません。
しかし、人間の1億倍の嗅覚を持つと言われている犬が持つ『臭い分子と結びつくタンバク質』の量と同じ量を『線虫』が持っていることに着目して研究が進められていることからも、今後、人類にとって、この『線虫』が救世主になる時代がくるかもしれません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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